名もなきGオの地で(2)

そして昨日、わたしは「Gオ」に向かいました。


どうせ他に在庫なんざないんだ…
取り寄せてもくれない…
80円の返金であの苦しみは癒されやしない…
ツタYAでレンタルするお金TYOUDAI…


頭の中はつらい気持ちでいっぱいです。
ああ、これならいっそ初めから出会わなかった方が―



嫌味のひとつ言ってやろうと、店に入りました。
店員は2人、なにやらチャラそうな男性と黒髪メガネの男性。

わたしは、迷わず黒髪メガネの男性に近づきました。


「あの、これ途中から見れなくなったんですけど…」


黒髪メガネの男性はわざとらしくすまなさそうな顔をして言いました。


「あ、ほんとですか?あ、確かに傷ついてますね!
 返金か傷を研磨してまたお貸しするかになりますが…」
「え、研磨とかできるんですか?」
「はい、今見た感じだとそこまでひどい傷じゃないんで大丈夫かと。
 まあ万が一見れなかった場合は返金という形になりますが…」

おまえ、こいつが治せるのか…?

「研磨してください…!」
「了解しました!では、お時間5分から10分ほどいただきます!」
「え…」


実はこの時、Gオから徒歩5分ぐらいのところ(サイZEリヤ)に友人を待たせていたのだ。(荷物まで任せて…)
明日が搬入なので大荷物だった。


友人「お腹がすいて力がでない…」


―早くサイZEリヤに行かなくては…


(つづく)